[本編まとめ]第9話 魔女の旅々[感想・考察]

[本編まとめ]第9話 魔女の旅々[感想・考察]

遡る嘆き①

時計塔が鳴り響く街「時計郷ロストルフ」にやってきたイレイナ。

彼女は金欠のせいでお腹を鳴らしていました。

そんなとき、ある求人募集の紙切れを見つけたのです。

「超短期間働ける魔法使い大募集、大金を稼ぐチャンスです。」

イレイナは早速、明記された住所の場所へと向かいます。

待っていたのは依頼人である「薫衣の魔女エステル」でした。

イレイナと同じく彼女もまた若くして魔女となった少女。

イレイナよりも1年早く魔女になっていました。

そんな彼女についイレイナは対抗意識を燃やしてしまいます。

イレイナが優先して気になるのは仕事内容よりも報酬でした。

エステルが用意していたのは大きな袋いっぱいに詰め込まれた金貨。

さすがのイレイナもその光景には不安を覚え始めてしまいます。

エステルがイレイナに望むことは「お供をすること」でした。

エステルは内容を語る前に、この国の有名な事件についての話を行います。

「2丁目殺人鬼」

10年前、2丁目に住んでいる金持ち夫婦が強盗に殺されてしまいました。

しかし、お使いに行っていた1人娘の「セレナ」だけは無事助かりました。

その後、彼女は叔父に引き取られることに。

セレナはそこで虐待を受け、荒んだせいで世界を憎むようになってしまいます。

そして彼女は叔父をめった刺しにして殺した。

彼女こそが「2丁目殺人鬼」の正体なのです。

エステルにとってセレナは幼馴染で、当時姉妹のように暮らしていました。

…が、事件があった当時、エステルは魔法を学ぶために別の国へと留学中。

帰ってきたときにはセレナは殺人の快楽を覚えて罪を重ねていたのです。

そして3年前。

エステルはセレナを捕まえ、首を撥ねて処刑しました。

本当は助けたかったものの、エステルは国仕えの魔女。

どんな事情があっても王の命令には逆らえませんでした。

エステルがこの話をしたのは「セレナを救ってあげたい」から。

そのためにイレイナにお供を頼んでいるのです。

とはいえ、彼女は3年前に既に死んでいるはず。

だからこそ、エステルが向かう先は「10年前」なのです。

エステルはセレナを処刑した日以来、時を遡る魔法の研究をしていました。

目的は「セレナの不幸な結末を避ける」ため。

10年前に戻り、両親が殺害されるのを阻止して救おうとしているのです。

エステルにはもうセレナのいなくなった世界では生きられないから。

過去に戻ることだけならエステル1人でも可能です。

しかしこの魔法は簡単ではなく、犠牲を払わずには作れませんでした。

魔力がない時、魔法使いは自分の何かを犠牲に魔力を生み出すことが出来ます。

今回、エステルが犠牲にした代償は「血」

10年間ずっと魔力を溜め続け、ついに必要量に近い力が得られました。

それでもまだ不足しており、今ある魔力を注げばようやく必要量に達します。

つまり過去に戻れたとしても、そこでのエステルは魔力がない。

そのため、イレイナを頼ろうというわけなのです。

そこで用意したのは2つの指輪。

お互いがそれを身に着けると、魔力を共有することが出来ます。

エステルに魔力がなくても、イレイナの魔力で魔法が使えるというわけ。

依頼を説明したエステルは不安を抱きながら最後の意思をイレイナに問います。

「旅人だから10年前のこの国に興味がある。」

イレイナは仕事を受けることを決心。

そしてエステルは震える手で最後の魔力を注ぎ込みます。

魔法が発動し、光りに包まれゆくイレイナとエステル。

最後にエステルはイレイナに忘れていたことを笑顔で伝えます。

「ありがとう!」

対してイレイナも笑顔で、

「どういたしまして!」

2人は今の時間から姿を消したのでした。

遡る嘆き②

エステルの思惑通り、2人は10年前のロストルフに到着します。

魔力にも限界があるため、タイムリミットは1時間。

午後6時を知らせる鐘が鳴った時、2人は元の時間へと戻ることになります。

エステルはこの10年をなかったことにするため行動を開始します。

今から20分後、両親は黒いフードの強盗にめった刺しにされる予定です。

それが起こる前にエステルが両親を連れ出し、強盗を撃退するというわけ。

とはいえ、過去を変えれば今の世界が変わってしまう恐れもありそうなもの。

しかしこの世界では過去に干渉しても、未来が変わることはありません。

この世界は全く別の時間軸として存在していきます。

そうなると、過去を変えたところでセレナを処刑した未来は変わらない。

それでもエステルは「気が晴れる」から。

彼女にとって「セレナが救われた未来があると分かる」ことが重要なのです。

セレナ宅へ向かう最中、お使い中の幼少期のセレナを発見します。

エステルは思わず彼女を泣いて抱きしめて零します。

「きっと救ってみせるから…」

セレナは動揺し、逃げるように買い物に去っていきます。

彼女が冷たく接するのはエステルが知っている彼女そのもの。

本当は彼女の中身が優しいことをエステルはよく知っているのです。

エステルはセレナの両親に接触し、外へ連れ出すことに成功します。

イレイナはエステルの帰りを待ち、後はともに強盗を倒すだけ。

しかしエステルはなかなか戻ってきません。

イレイナがふと考えるのはセレナの両親がめった刺しにされた理由。

「強盗に見せかけた怨恨からの犯行だったのかもしれない。」

…と、突然指輪から魔力が吸い上げられ始めます。

どうやらどこかでエステルが戦っている様子。

イレイナは対象が強盗だと考え、楽観的にその場へと歩き始めていました。

しかし、指輪の繋がりが途絶えてしまったのです。

エステルがいる場所に辿り着いた時、イレイナはその光景に目を疑います。

「私たちは思い描いていた前提も間違っていた…」

セレナは刃物を手に両親を刺殺し、エステルまでも刺していたのです。

彼女は笑顔で話し始めます。

実はエステルは両親から虐待を受けていました。

家庭は既に壊れていましたが、外には仲の良い家族を演じていただけ。

それに耐えかねてセレナは両親を殺したのです。

セレナは未来から来たイレイナに「未来の自分」について尋ねます。

「親友に殺される」と答えると、セレナは言ったのでした。

「私に親友なんていませんが…」

事情を察したセレナは自分が刺し殺した人をエステルだと気付きます。

未来からエステルがやってきたのはセレナを救うため。

それを気付いたとしても彼女は笑顔を浮かべ続けます。

「人を殺すのってこんなに楽しいんだもの!」

ナイフを手に向かってくるセレナ。

それを止めたのはエステルでした。

彼女はセレナに刺された身体でも決死の思いで立ち上がったのです。

それが出来たのは「セレナに対する強い怨み」が生まれたから。

セレナを救うためにやっていたことが全く無駄であったことが分かりました。

セレナは友達なんかではなく、悪魔であり人殺しにしか過ぎなかった。

エステルがセレナを魔法で攻撃し続けます。

対してセレナは「エステルが殺そうとしている」と大笑い。

魔力を使ってセレナを絞め殺そうとするエステル。

イレイナはそれを止めるため、指輪を外してします。

しかし彼女は何かを代償にして魔法を使い続けたのです。

「思い出はいらない、あなたごと全部なくなってしまえばいいんだ。」

エステルは今までセレナのためにやったことを血の涙を流して後悔。

そして最後に伝えます。

「さよなら、セレナ。」

エステルはセレナの首をへし折り、辺りに午後6時の鐘が鳴り響いたのでした。

元の時間へと戻ってきた2人。

するとエステルはセレナについての記憶を全て失っていました。

彼女はセレナとの記憶を代償に魔力を生み出していたのです。

その場に耐えかね、報酬も持たずに逃げるように飛び出していくイレイナ。

彼女はエステルに2度も親友を殺させてしまったことを強く後悔していました。

そして無力感に苛まれ、飛んでいった帽子も気付かず1人涙に暮れたのでした。

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さいご

というわけで、旅々9話でした。


遡る嘆き①

このシーンは1度目と2度目以降では抱く感想が全く異なりますね。

事件は悲惨ながらも、過去を変えに行くことに楽しさも覚えたんですが…

エステルとイレイナとのコンビはなかなか良かったですよね。

魔法の能力的にも同程度ぐらいだったみたいですし。

イレイナに「ありがとう!」って言うところはすごく好きです。

今までずっとエステルは1人で抱え込んでいたんでしょうね。

そこに現れたのがイレイナだった。

イレイナが依頼を受けてくれるかすらもとても心配だった。

まさにエステルにとってはイレイナは救世主のようなものだったのかも。

これが丸く収まっていれば2人は深い絆の親友になっていたんですかね…


遡る嘆き②

この作品は…ヤバいですね。

1話1話の温度差がハンパない。

これがオムニバス形式作品の大きなメリットですよね。

おかげで作品に没頭し、キャラもより好きになっていくことが出来るわけで。

特に今回の話はこの作品の1つの特徴とも言えるかもしれませんね。

今回の放送前、注意書きがされていたことは気にはなってたんですよね。

それがここまでのエグい描写になるとは…驚きでした。

セレナのCV楠木さんめちゃくちゃ凄いですよね。

少女でありながら、その狂気度の表現がめちゃくちゃヤバかったです。

前回のCV上田さんに続き、声でも楽しめるいい作品だあ…

エステルとしてはセレナのことは理解出来ていなかったんですね。

中身は優しいと思ってたのも全くの演技だったと。

僅かな望みにかけて対話を試みたりもしていたんでしょうか。

そのせいでセレナに刺されることになってしまったのかも。

話の結末から考えても、本当にかわいそうとしか言いようがありません…

この後エステルはどうなるんでしょうね?

セレナに刺されたことでそのまま死んでしまったんでしょうか。

たとえ生きていたとしても、彼女は何のために生きていくんでしょうか…

セレナの記憶はなくなっても、人を殺した記憶はあるんでしょうか。

生きてきた目的さえも忘れてしまって…明るい未来は全く見えません。

飛び出していったイレイナの気持ちもよくわかります。

イレイナは殺させてしまったことはずっと忘れないでしょうね。

こういうことがあるから厄介事に関わりたくない気持ちはあるのかも。

いろんな後悔の上でイレイナは成長していく…

本当に今回は考えさせられるエピソードでした。

次回はどういう気持ちで旅々を見ることになるんでしょうか、楽しみです。


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